電気を流すと回転するモーター。でも、どうして動いているか知っていますか?モーターが動く秘密を学んで、モーター博士になろう!
下の図でスイッチを入れると乾電池の電気の力がモーターに伝わり歯車を回す力に変わりました。
つまりモーターとは、乾電池などの「電気エネルギー」を「回転する力」へと変えるものなのです。そして実はモーターが回るには磁石が関係してきます。
さて皆さんは砂鉄やクギを磁石にくっつけて遊んだことはありませんか?これらを「永久磁石」といいます。
また磁石にはN極とS極があり、N極とS極は引き合おうとし同じ極は互いにしりぞけ合おうとします。
鉄しんにコイルを巻いて電流を流すと磁石となります。これを「電磁石」といい、電流の流れているときだけ磁石になります。
電磁石にもN極とS極があり、モーターはこの磁石の引き合う力、しりぞけ合おうとする力を上手く利用しているのです。
続いて、実験で回転するしくみを確かめてみましょう。まず、N極とS極の永久磁石を左右に置きます。
棒をつけ中心でくるくると回るようにした電磁石(ローター)を真ん中に置きます。これでモーターと同じ構造になります。
この状態で電池をつけるとS極とN極が引き合い、同じ極同士が反発して時計回りに動きます。
しかし、90度動いたところで、磁石の引き合う力によりしっかりと止まってしまいます。
そこで90度まで回る手前で電流を切ってみると電磁石でなくなり、いきおいにのってしばらく動きます。
そして A の位置を通り過ぎた瞬間、上半分は常にN極に、下半分は常にS極になるように電流の向きをタイミングよく切り替えればモーターが回り続けるのです。
電池をひっくりかえす代わりに実際には電流を切り替えるためコミテーターとブラシという部品を使用します。
コミテーターをローターのじくに取り付け、コイルの導線の両端を2つに分かれた部品のそれぞれにつなげます。
次にブラシは動かないようにして電池とつなぎます。これが電流の出入り口となるのです。
電流を流してみるとローターが電磁石となって回り始めます。切れ目のところでは電流が切れるためいきおいで通り過ぎ、反対側についた途端、さっきまでとは逆向きの電流が流れるため、ローターの極が上手く切り替わるのです。
しかし、切れ目のところで電流が切れたとき、いきおいを失って止まってしまうことはないのでしょうか。
実は本物のローターは図のように3つに分かれており、まったく電流が流れない時はなく、上半分がN極、下半分がS極に保たれるため、確実に常に回転し続けることができるのです。