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位相

位相とは、マグネットの各磁極の中心位置に対するコミテータとブラシの切り替わり位置の関係を示すものです。
モータは初期中性位相に組み立てても負荷回転時には電機子反作用という現象により、一時的に電気的な遅れ位相(遅角)に変化します。遅角はモータにとって好ましくない状態で、効率・電気ノイズ・寿命等を悪化させます。これらを改善するため、予め位相を進角に組み立て負荷回転時の電機子反作用を相殺して、電気的に中性になるようにしたのが進角モータです。

中性の4点性能を(N0、I0、Is、Ts)とし、進角の4点性能を(N0'、I0'、Is'、Ts')とすると、進角の性能は上図のように無負荷回転数N0'が若干増加しその他の性能はほぼ近似なものになります。N0'の変化量は12~15°の進角で6~8%です。
ただし、中間トルク性能より停動トルクを求めた場合は、進角の方が低くなる場合があります。

進角モータに関する留意点

進角モータは、その状態で逆回転させると遅角になってしまい、整流作用が悪くなり、電気ノイズ及び寿命面で不利なものになりますので、回転方向は一方向でなければなりません。