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ものづくりの歩み

「小型直流モーター」を作り続けて60年…

まだ玩具や模型の動力が、ゴムやゼンマイだった時代、マブチが世に送りだした「小型直流モーター」は子供たちの目を輝かせました。
今や用途はあらゆるものに広がり、年間約13億個を生産しています。

馬蹄型マグネットモーターの発明

馬蹄型マグネットモーター

馬渕健一が、1947年にこの「馬蹄型マグネットモーター」を発明するまでは、モーターといえば大きな交流モーターが主流でした。また、直流モーターも固定子にコイルを巻いて磁場を作るのが常識だったため、消費電力が多いわりには回転力が弱く、実用には程遠いものでした。
超小型で強力、しかも安価なモーターなど存在しなかったのです。

「子供達のために模型の自動車をもっと速く、もっと長く動かせるモーターが欲しい、しかも小型で値段も安くなければダメだ。」
健一の情熱は画期的なアイデアへと結実します。
「モーターの磁場を作るのに、なにも消費電力が多いコイルを使わずともいきなり磁石を使えばいいではないか。」
この単純な思いつきは、固定観念にとらわれずに常識をひっくりかえす、まさに「コロンブスの卵」だったのです。

試行錯誤の後、磁石の形は馬蹄型(馬の蹄鉄型)が効率の良いことがわかりました。この独特な磁石でローターを包み込むように置いた、わずか5センチほどのモーター。
マブチのものづくりは、ここからスタートしたのです。

製品開発と市場拡大の系譜

用途別モーター販売数量の推移
用途別モーター売上高の比率
  1. 1980年までの実用向けとは玩具・模型以外の用途市場。
  2. 2002年に玩具・模型は家電・工具・その他へ区分変更。
  3. 2015年より自動車電装機器と民生・業務機器(2022年よりライフ・インダストリー機器に名称変更)の2区分に変更。

かつてはマブチモーターと言えば、玩具・模型用でした。レーシングカーで遊んだ記憶と共に、店に並ぶ黄色いパッケージを懐かしく思い出される方も多いと思います。
今では自動車電装機器やライフ・インダストリー機器のキーパーツとして数多く使用されていますが、「小型直流モーター」をひたすら作り続けていることに変わりはありません。
直接目に触れる機会は減っても、マブチモーターは必ずや皆様の傍で動き続けているはずです。